Web・インターネット広告の種類まとめ|理想的な運用方法・広告の組み合わせとは?

Web集客ではインターネット広告を利用している企業も多いかと思いますが、Web広告には様々な種類があります。

検索結果で出る広告やサイトに出るバナー広告など、ターゲットにするユーザーや広告の目的に応じて使い分ける必要があるほか、各Web広告のメリットとデメリットについて把握する必要があるでしょう。

そこで、これからWeb集客でインターネット広告を検討している企業やマーケティング担当者向けに、Web広告の種類や基礎的な運用方法などを解説していきたいと思います。

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Web広告の種類・メリットは?|Web広告は年々市場が拡大している!

Web広告はインターネット広告やデジタル広告などと呼ばれることもありますが、インターネット上のサイトやメールなどで掲載される広告のことです。

矢野経済研究所による調査では、日本国内のWeb広告市場規模は年々拡大しており、2020年度での出稿額は2兆円を超える見込みです。今後もSNSや動画広告など、需要が増えていきますね。

Web広告の種類まとめ|全てを活用する必要はありません

Web広告で代表的なものをリストアップしました。詳しくは以下で一つずつ解説していきますが、Web集客では全ての媒体で出稿するという話でもなく、宣伝する商材やサービスのほかターゲット層に応じて使い分けるという判断が正しいです。

  • リスティング広告(Google・Yahoo)
  • ディスプレイ広告(Google・Yahoo)
  • SNS広告(twitter・Facebook・Instagram・LINE)
  • 動画広告(YouTube)
  • アフィリエイト広告
  • ネイティブ広告

私は現在、広告代理店でも勤務していますがクライアントから広告運用の依頼があった場合、大抵の場合はリスティング広告とディスプレイ広告・SNS広告でカバーできます。

Web広告を利用するメリットは?

いわゆる一般広告と呼ばれるような交通広告やCMなどのマス広告と比べて、Web広告全体に共通するメリットは以下の通りです。

  • 広告効果について数字で明確に分かる
  • ターゲティングしているユーザー層にあわせて広告配信できる
  • 一般広告と比べて少ない予算で始められる

Web広告における強みはやはり、出稿した広告の効果(何件コンバージョンしたか?)について明確に計測できる点がありますね。

交通広告には強制視認性でのイメージ定着などメリットもありますが、より需要のあるユーザー層に向けて広告配信して、効率よく集客できる点でWeb広告の存在価値があるでしょう。

Web広告の種類1|リスティング広告

リスティング広告はWeb広告の中でもメジャーな種類で、検索連動型の広告で比較的運用しやすいですね。特定のキーワードで検索するユーザーに対して掲載することができるので、Web広告の中でも特にコンバージョン(予約・申し込みなど)をさせやすい特徴があります。

リスティング広告では基本的に、クリックされるごとに広告費が発生するクリック単価(CPC)という料金体系が採用されています。

リスティング広告のメリット|狙ったユーザー層へすぐアプローチできる

Listing advertisement

例として、『保険 安い』のキーワードで検索した場合に表示されるリスティング広告を掲載しました。検索結果では一番上に来るので、CTR(クリック率)が高いだけでなくターゲットユーザー層の行動や関心に対応して広告出稿できるメリットがありますね。

また、リスティング広告は自然検索結果よりも上に掲載されるほか、SEO対策と違って出稿すればすぐに表示されるメリットもあり、時間を要するSEO対策と比べて即効性があるでしょう

リスティング広告のデメリット|広告対象となるユーザー数は限定的に

ただ、リスティング広告はGoogleやYahooの検索結果に依存するため、広告に関連するキーワードが少なかったり検索数自体に限りがあると、見込み顧客へのアプローチが減少していきます

リスティング広告がコンバージョンを獲得しやすいWeb広告であることは事実ですが、リスティング広告だけだと配信数が限りがあるため、他のWeb広告媒体もあわせて運用するといいでしょう。

Web広告の種類2|ディスプレイ広告

Googleで検索する人

Web広告の種類として、Webサイト上やアプリの画面内に表示されるディスプレイ広告も広く活用されています。ディスプレイ広告ではバナー画像による掲載が多いので、バナー広告とも呼ばれていますね。

Googleに出稿する場合にはGoogleディスプレイアドネットワーク(GDN)、Yahooへの出稿ではYahooディスプレイアドネットワーク(YDN)と、それぞれのサービスで表示されます。

  • GDNの場合:ライブドアブログ・YouTubeやGmailなど
  • YDNの場合:NAVER・Yahooニュースなど

それぞれのパートナーサイトで広告を掲載できるので、GDNとYDNの両方で運用しているケースもあります。

ディスプレイ広告のメリット|より幅広いユーザーへアプローチできる

ディスプレイ広告では、ブログやサイトのトップページや関連サービスのサイトなど、広告掲載できる場所がリスティング広告より広がるため、自社製品・サービスを様々なユーザーへ認知させる役割があります

また、リスティング広告に比べるとクリック単価(CPC)を下げやすく、認知拡大やブランディング目的で試しやすい種類の広告だといえますね。ディスプレイ広告は画像バナーのほか、テキストや動画クリエイティブでも出稿できるので、ターゲット層や告知したいサービスにあわせてクリエイティブを使い分けることも強みです。

ディスプレイ広告のデメリット|コンバージョン獲得対策が難しい

ただ、ディスプレイ広告では様々な掲載先・クリエイティブの種類がある一方で、見込み顧客に限定したアプローチが難しくなかなかコンバージョンにつながらないデメリットもあります。

コンバージョン率(CVR)が低く、広告改善・分析をしなければならないポイントも多いので効率的な運用が難しいですね。ただ、ディスプレイ広告はリマーケティング配信と呼ばれる、自社ページに一度来たユーザーに向けて広告を出す設定もできる強みもあるので、運用を続けていくことでCPA(獲得単価)を下げられます。

Web広告の種類3|SNS広告

SNS広告も日本国内において需要が伸びており、高精度なユーザーターゲティングが強みです。ユーザーの年齢や性別だけでなく、職業や所得にもついてもSNSのプロフィールなどから特定できるため、デモグラフィックターゲティングでユーザー層を絞り込むことが可能ですね。

ただ、SNS広告では媒体によって利用者層や利用目的など大きく異なるので、広告の種別によって使い分けないと効果的に配信できません。アプローチのミスマッチを防ぐためにもそれぞれの媒体についてチェックしておくといいでしょう。

Twitter広告|広告の拡散で優秀な媒体

SNS広告の一つとして、Twitter広告ではTwitter上のタイムラインで表示されますが、いいねやリツイートも通常の投稿と同様に獲得できるため、拡散効果が高いですね

本来の広告予算以上のリーチ数・インプレッション数を生み出すのにTwitter広告は効果的ですが、広告・クリエイティブの内容を工夫しないと通常のタイムライン投稿と同じように読み飛ばされてクリック率(CTR)が下がる要因にもあるので、ターゲット層の趣味趣向にあわせて検討するのがいいですね。

LAP(LINE広告)|利用頻度・アクティブ率が高い

LINEは日本国内におけるコミュニケーションアプリツールとして広く利用されており、LINEのタイムラインやLINE NEWS、関連媒体などに広告を出稿することができます。

TwitterやInstagramと比べて国内での利用者が多いため、広告閲覧数において期待できますが、ユーザーのターゲティングは比較的区分が大きくなるので、まずはブランディング・認知拡大で活用してみるといいでしょう。

Instagram広告|10~20代女性向けの宣伝に向いている

Instagramは写真・動画投稿という目的から、若い女性向けの商材やサービスで効果的な広告を出すことができます。タイムライン上の投稿内で出せるフィード広告のほかストーリーズ広告もあり、ユーザーの傾向から美容や旅行などのサービスでよく出稿されていますね。

女性向けのブランディングや認知度拡大で活用できるほか、ストーリーズ広告からのサイト誘導・集客もできるのでCV拡大でも期待できますが、若年層以外のユーザーが多いサービスだとミスマッチになり、Instagram広告では効果薄になるでしょう。

Facebook広告|精度の高いターゲティング・類似オーディエンスが強み

Facebook広告は登録ユーザーの個人情報を参考に、個人の興味関心や属性など細かいところまでターゲティングができるほか、顧客データなどを保有している場合には既存ユーザーに近い層へ広告を出す類似ターゲティングで最適化が可能です。

ターゲティングの方向性が明確である場合にはFacebookで効率良く広告を配信できますが、設定内容が細かく管理や効果検証が難しい点や、ターゲティングでは機械学習も絡むため最初のうちはなかなかCPA(コンバージョン獲得単価)が下がらないといったデメリットもあり、難易度は高めという印象です。

Web広告の種類4|動画(YouTube)広告

YouTubeで出る広告

動画広告も最近のトレンドで急増しており、メインとしてはYouTubeでの動画広告ですね。動画の視聴需要が上がる理由として、2020年3月より日本でサービス開始される次世代通信規格5Gがあります。

4Gと比べて通信速度が100倍と言われており、アメリカやヨーロッパ諸国、韓国では既に展開されていますが、日本でも今後5G対応のスマートフォンが次々にリリースされていくでしょう。

外部サイト:FNN ソフトバンクが5Gスマホ発表

YouTube広告のメリット|訴求内容が多い・潜在層へアプローチ

動画掲載となると広告費も高くなるのではという印象もあるかもしれませんが、YouTube広告の場合ではわりと低予算で配信可能です。また、動画というクリエイティブでは文章や画像では伝えきれないサービスの良さやメリットについて、分かりやすく表現・訴求できるメリットがあります。

また、リスティング広告と違う点としては、興味が比較的薄い低関心層や潜在層に向けて広告をバラ撒ける特徴があります。そのため、段階としてはまずリスティング広告やディスプレイ広告でメインのユーザー層に訴求してから、YouTube広告で新たなユーザー層を開拓していくという流れで活用するのが良いとされています

YouTube広告のデメリット|CVは取りづらい・クリエイティブ制作コストが高い

一方で、YouTube広告では視認性が高いもののCVが取りづらいというデメリットもあります。YouTube単体でサイト誘導やサービス購入といった目的では難しく、他のWeb広告と併用することをおすすめします

また、動画クリエィティブの制作コストが高くなるのもネックで、

  • 社内のデザイナーに制作してもらう
  • 制作会社に動画撮影までまとめて依頼する
  • スキルレスな動画制作ツールを導入する

などなどの選択があるかと思いますが、画像バナーと比べてお金や手間がかかるのがデメリットですね。最近では動画編集スキルがない人でも簡単に作れる動画編集ツールも増えていますが、結局は編集テンプレートの数が限られているので思ったような動画が制作できないと思われます。

Web広告の種類5|アフィリエイト広告

Web広告ではアフィリエイト広告もあり、ブロガーのWebサイトやSNSを使って宣伝してもらう形になります。

一般的にはアフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)を経由して、アフィリエイターが広告掲載ができるようになりますが、自社運営アフィリエイトシステムを導入すればアフィリエイターと直接契約を結ぶことも可能です。

アフィリエイターの宣伝によりサービスの申し込み・購入が発生した場合、成果報酬型で課金することになるのでCPA(コンバージョン単価)が明確に運用できるメリットはあります

ただ、アフィリエイター側の宣伝方法によってはなかなかコンバージョンが発生しなかったり、広告の掲載先を全て確認することが難しいのでサービスやブランドイメージの低下というリスクもありますね。

Web広告の種類6|ネイティブ広告

ネイティブ広告はニュースサイトやSNSにて、コンテンツや投稿した画像・ツイートの間に流れて配信されます。良い意味で広告っぽさがなく、自然なデザインで表示されるためCTR(クリック率)が高く誘導しやすいメリットがあります。

また、配信先のサイトや媒体は選べるのでユーザー層にあわせて広告出稿が可能ですが、他のWeb広告と比較して広告場所は限られるため、メインで運用する広告では難しいですね。

広告運用経験者としても優先的に推奨する広告ではないので、ネイティブ広告はあくまで手段の一つとして知っておく程度で大丈夫です。

Web広告の運用方法まとめ|他の集客手段も検討!

Web広告のミーティング

Web広告の種類について一通りご紹介しましたが、広告予算が少ない(〜20万円程度)ケースではリスティング広告だけでも集客効果が見込めます。そこからさらに広告予算を増やしてプロモーションを拡大する場合、ディスプレイ広告やSNS広告を使ってターゲティングを広めておくやり方となります。

  1. リスティング・検索広告でコンバージョンに近いユーザーへ訴求
  2. SNS広告でターゲティング拡大
  3. ディスプレイ・YouTube動画広告で認知度拡大・新規ユーザーの獲得準備

といった段階で広告運用を進めていくのが基本的なやり方になりますが、Web集客ではメール営業やSEO対策などのツールもあるので、短期的な顧客獲得ではなく、長期的なブランディングでは検索流入の拡大なども重要となります。

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